府中トン子のただいま迷走中

四方山話を書くブログです。

見知らぬおばあさんに野球のチケットを売りつけられそうになった(?)でござる、の巻

あっという間に8月です。みなさんこの夏をどのようにお過ごしでしょうか。私は特に予定も立てず家でゆっくり過ごす夏になりそうです。

 

昨年はどうだったかと日記を見返すと、やはりどこにも旅行に行かず近隣をうろうろして過ごしていたようでした。

 

そんな昨年の暑い日、子どもを連れてバスで買い物にでかけたときのことです。

 

一通り買い物を終えて、バスに乗って帰ろうとバス停の時刻表を見ると到着まで5分ほど時間がありました。

特別暑い日だったので、外で待つのはつらいと思い、近くの商業施設の中に入り涼しい中で待たせてもらうことにしました。

 

ベンチがあるちょっとしたスペースがあり、ベンチには70代後半くらいのおばあさんと60代後半と思しきおじさんが座っていました。

 

子供連れで汗だくだくの私を見かねたのか、おばあさんが「ここに座ったら?」と席を詰めてくれました。するとおじさんが気を遣って席を立ち「ここに座りなよ」と譲ってくれたのです。

 

バスが来るまでの少しの間ではありましたが、せっかくのご厚意なのでありがたく座らせてもらうことにしました。

 

子どもがいたので場が和んだのか、世間話をしばらくしていると(ちなみにあばあさんとおじさんは他人です)ふいにおばあさんが、「神宮球場の野球のチケットっていくらするものなのかしら」と尋ねてきました。

神宮球場には一昨年見に行ったものの、昨年は全く行くことはありませんでした。そこで「行ったことはあるのですが金額は忘れてしまいました」と答えました。おじさんも「ヤクルトは今年弱いからあんま見る気しないもんね」と苦笑いしていました。

 

しばしおじさんとヤクルトの悪口を言いあっていると、おばあさんがおもむろにかばんから封筒を取り出しました。

「ヤクルトのチケットもらっちゃったんだけど見に行けないから、よかったらどうかと思ったのよね」と残念そうにぽつりとつぶやいたのです。

 

反射的に「しまった!」と思い、思わずおじさんの顔を見るとおじさんも同じような表情をしていました。

 

私とおじさんの顔には『タダなら行きたい!』と書いていたに違いありません。しかしさんざんヤクルトの悪口を言った手前、気まずさ満点です。

 

おじさん「神宮でビール飲みながら野球見るのは気持ちいいんだよ」

私「そ、そうですよ。行くだけでも価値ありますよね」

 

いかにチケットが欲しいかを隠しながら、あわよくば・・という状況を醸し出そうと必死な私とおじさん。

 

そうこうしているうちに待っていたバスが来たのでおばあさんと別れ、私とおじさんは同じバスに乗り込んで帰ったのでした。

 

あの時、ヤクルトをコケ落とさなければ野球観戦に行けていたかもしれない・・とちょっと残念な気持ちを帰宅した夫に話すと、

 

「チケットの値段がいくらかという話を始めにしていたということは、行きたいと言ったらそのチケットを売るつもりだったのかもしれないよ」

と言いました。なるほどそうかもしれません。

 

チケットの値段を聞かれたあの時私が、テキトーに「1万円くらいじゃないですか、知らんけど」と答えていたら、1万円で売り付けられていたかもしれません。

 

この感覚何かと似ているなと考えていたら、昔よく見かけたUSENの店頭キャンペーンに近いものを感じました。

 

うろ覚えですが、 ドン・キホーテなどで、USENのスタッフから勧められるがままにくじを引いたら、「当選です~」と誘導されUSENのチューナーかなんかをもらえるのです。

もらったからUSENの利用が無料かといえばそうではなくて、ちゃっかり契約をさせようという腹なわけです。

 

なんか似ています。

 

何が目的か明かさず、後出してくるのはこちらにしてやられた感があり胸糞が悪いものです。

 

おばあさんが売りつけようとしたのかどうかは想像でしかないのですがね。なんかけちっぽいようなやりかねない雰囲気はあったのです。

 

想像でさんざんなことを言ってしまいましたが、一番けち臭いのはチケットをただでもらおうと心の中で躍起になっていた私なのはわかっています。もっと気高く生きたいです、ハイ。